お知らせ・活動
和菓子のお話
2008.07.16
夏のお茶会
夏のお茶会の場合、私は「涼」を感じていただけるような図案を
ご提案しています。
暑さが厳しいこの季節。
素材、色使い、形など、食べる方の事を考えながら工夫します。
左の「天の川」は七夕の上生菓子です。
上半分は錦玉(きんぎょく:寒天と砂糖で作る、透明度の高い素材)で
下半分は軟らかい羊羹になっています。
その錦玉の真ん中あたりに、金粉を川の流れのように配置してあります。
写真では分かりづらいですが、それぞれ立体感を持たせてあります。
溶けた錦玉の液体の中に、意図したように金粉を配置する工夫を考えるのに
苦労した思い出深い一品です。
右は「滝まくら」
粒あんを錦玉のすだれで巻いて、上に夏の青葉を添えてあります。
波刃包丁で切り出した錦玉の断面が、光を反射して
個人的にも好きな、クラシックな図案の中の一つです。
この季節は寒天や葛など、透明感のある素材をなるべく使い
(水分含有も多くなりますので、口当たりも良いと思います)
切り口や使い方(角切りや、そぼろ等)で涼感を出せるように心がけ、
色合いも多色にならないように、
透明と白系か黒系、残り一色くらいで考えています。
(その分、お干菓子と組む場合はそちらで華やかさを出せるように工夫します)
お茶会のお菓子も毎回「勉強」ですが
常に、関わった皆さんに喜んでいただける物を作れる
「打率の高い」職人になりたいものです。。。
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